ｼｬﾝｼｬﾝお婿さん候補!「パンダ流お見合い結婚とは?」中国帰還

2023年2月21日に、5年8ヶ月上野動物園で過ごしたジャイアントパンダ、香香（シャンシャン）が中国へと帰国しました。

中国のSNSでは、シャンシャンのお婿さん候補について賑わっているようです。

シャンシャンプロフィール

名前：香香（シャンシャン）
性別：メス
好きな食べ物：竹、タケノコ（竹のより好みが激しい）
嫌いな食べ物：人参

中国に帰り、だんだんと食事の量も増え、新しい環境に慣れてきているようです。

シャンシャンが帰国した場所

シャンシャンが帰国したのは、至るところに巨大なパンダオブジェがある四川省雅安市。

現在、シャンシャンは市街地から車で約30分のところにある保護研究センターで、検疫を受けています。健康に問題なければ、その後一般公開される予定です。

保護研究センターは一部施設が一般公開されており、飼育されているパンダを見ることができるようです。

シャンシャンお婿さん候補①萌蘭（モンラン）

名前：萌蘭（モンラン）
誕生年：2015年
性別：オス

モンランは、壁やフェンスを飛び越えるなど、活発な男の子。

シャンシャンお婿さん候補②福順（フーシュン）

名前：福順（フーシュン）
誕生年：2016年
性別：オス

成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地によると、2016年に生まれた23頭の赤ちゃんパンダのお披露目イベントで、逆立ちポーズをとったことから、一躍時のパンダとなったそうです。

シャンシャンお婿さん候補③奥利奥（オリオ）

名前：奥利奥（オリオ）
誕生年：2012年
性別：オス

オリオは2012年ロンドン五輪開会式の日に誕生しました。

シャンシャンお婿さん候補④美蘭（メイラン）

名前：美蘭（メイラン）
誕生年：2006年9月6日
性別：オス
好物：竹よりも歯ごたえが良く瑞々しいタケノコ

メイランは、アメリカ合衆国ジョージア州アトランタ動物園生まれ。当初、動物園スタッフによりメスと特定されたそうですが、中国の成都パンダ繁殖研究基地のスタッフによりオスであることが判明しました。

シャンシャン理想の相手をどうやって選ぶ？

ジャイアントパンダは、主にオスのにおいや鳴き声をもとにパートナーを選ぶそうです。

実際に日本から中国へ帰ってきた先輩パンダでパートナー選びに成功し、子供を生んだ例があります。そのパンダが生まれたのは、和歌山県のアドベンチャーワールドです。

例えば、⑦梅浜（メイヒン）ですが、2013年に中国に返還され、2016年に発情の兆候がありました。

以下のように、運動場を隣り合わせにし、お互いの匂いを分かるようにして交尾を促すそうです。

そして、4ヶ月後にメイヒンは無事にメスの赤ちゃんを産みました。梅蘭（メイラン）です。

ふわふわもこもこで可愛すぎますね。

日本と中国、そしてパンダ

多くの方に愛されてシャンシャンの返還が決まり、上野観光連盟には「返還しないでほしい」と、たくさんの方から嘆願書が届いたそうです。

なぜ、日本から中国へと返還されてしまうのでしょうか。

上野動物園がパンダを返還するのは、「中国野生動物保護協会」とのお約束

パンダは森林伐採や密猟などの影響で、絶滅の危機におかれていて、IUCN（国際自然保護連合）が作成している「レッドリスト」 では、VU（危急種）となっています。ただ、少し喜ばしいことには、さまざまな保護活動が功を奏し、野生の個体数は増加しているのです。その数は、中国政府の調査結果によると、2003年に約1,600頭でしたが、2015年には約1,800頭となっています。これにより、それまでEN（絶滅危惧種）だったところを、2016年から現在のVU（危急種）に引き上げられたのです。

とはいえ、「絶滅のおそれのある野生生物」ということに変わりはありません。ワシントン条約では、商業目的での取引が禁止されています。そのため、日本にやってくるパンダは、「日中共同飼育繁殖研究」という研究目的で貸与されているのです。シャンシャンの場合は、貸与にあたって「中国野生動物保護協会」と 東京都が「ジャイアントパンダ保護研究実施の協力協定」という協定を結んでいます。この協定でパンダの所有権は中国にあると定められているので、協定で約束をした期間が過ぎたら、中国へ返さなければならないのです。

引用元：アニコム ユー

パンダが絶滅のおそれのある大変魅力的な動物であること、これからもそんな多くの方から愛されるパンダを守るためにも、中国への返還は守らなければならないお約束なんですね。

シャンシャンの幸せを願っています。